【サッカー】関東1部クリアソン新宿が新宿区と協定締結…“新国立”でプレーできるクラブへ

　24日、Criacao Shinjuku(クリアソン新宿)は、新宿区と包括連携協定を締結したと発表した。

　クリアソン新宿は、2018年より新宿区サッカー協会代表として関東1部所属のサッカークラブであり、2005年のチーム設立当初より、「感動を創造し続ける存在でありたい」「世界一のサッカークラブを目指す」というビジョンとともに、サッカーを通して社会を豊かにする「Enrich the world.」を掲げて活動してきた。

　一方の新宿区は、言わずと知れた日本最大級のターミナル駅「新宿駅」があり、1日350万人超の乗降客が利用する。区の人口34万人のうち3万6,000人(10.5%)が外国籍、単身世帯は都内で最も多い67%という特徴がある。
　
　そのような多様な人々が行き交う新宿が、よりコミュニケーションし、繋がるためにクリアソン新宿とサッカーの力を活用するための協定を締結した。新宿区がスポーツ団体と協定を結ぶのは初めてとのことだという。

　会見に登壇した新宿区の吉住区長は、コロナ禍においてついてしまった新宿へのネガティブなイメージを取り払うため「ポジティブなメッセージを発信しながら、再生していく」ことをテーマにしており、「スポーツを通じて新宿を元気に」することが協定の目的であると説明した。
　
　具体的にクリアソン新宿に提供される内容については、「財政支援は予定にない」としながら、「区民に聞いたら誰もがクリアソン新宿を知っている」状態にするために区の広報を活用し、周知していくと宣言した。

　23区内の中でも大都会である新宿区をホームタウンとして活動するクリアソン新宿は行政からのバックアップを得て、Jリーグ加盟を目指すことになる。クリアソン新宿代表・丸山氏は「地域でしっかり認知されながら、新宿区の方々に我々を応援したいなと思ってもらえる」クラブを目指し、「その先に、その方々により喜んでもらうためには絶対Jリーグに入った方が盛り上がってもらえる」とJリーグ入りへの思いを力強く語った。

　近年、23区内からJリーグを目指すクラブが多くあるが、必ず頭を悩ませるのが、ホームスタジアム問題である。その点について丸山氏は「新宿を中心とする皆様に感動や勇気を届けられるように精進」した「その先には新宿にある国立競技場で試合をやらせてもらえるようなクラブ」になっているはずだ、とすれば、吉住区長は「国立競技場の利用が可能であればいい話」だとし、「J1に勝ち上がっていって非常に多くの方が現場で応援したいという状況になるときには、私共も(日本スポーツ振興センターに)お声掛けをさせていただきたい」とバックアップしていく姿勢を見せた。

　クリアソン新宿は新宿区とともにJリーグ入りを目指す。スタジアム要件等に高いハードルがあることは事実だが、新宿区をホームタウンに、新・国立競技場をホームスタジアムに戦うサッカークラブが誕生することを期待したい。

https://news.yahoo.co.jp/articles/68ceb0f45b601dc2acb003ddf48e7debfc623991